貧困が世界を覆う
2019年はなんとなく暗い映画が多かった。だから寅さんのような映画を見ると心からホッとする。しかしそれはある意味で傲慢で、特に若い方の未来は暗く閉ざされているようだ。 去年のはじめにみた『家へ帰ろう』という映画は、戦争のトラウマを抱える老人のロードムービーは、現代社会のゆがみをうまく捉えていた。そして個人的に高く評価している『バーニング 劇場版』やきわめつけは『ジョーカー』などは貧困の先に暴動や戦争が起こりうることを描いている。 町山智浩さんが『天気の子』も同じだと言っている。 その文脈では『ワイルドライフ』や『存在のない子供たち』にも同じことが言えるのだ。 言うまでもなく、世界中100%が貧…